縦裂FNO

俺はポエマー、すべてイカサマ。

2015-01-01から1年間の記事一覧

夏はよく人が死ぬ 前編

小学3年生の頃の話。 8月に入り夏も盛りの頃、僕は何をするでもなくただボーっと夏休みを過ごしていた。友達もそれほど多いほうでは無かったから、やることと言えば宿題をするか、横になって天井を眺めているか、そんな夏休みの日々。しかし退屈だったという…

雨の日の入浴

幼い頃、雨の日は早くお風呂に入る習慣があった。学校からの帰り道に少し濡れて、体が湿っぽいからだ。ポツポツと雨音を聞きながら湯船に浸かっていると不思議な気持ちになった。屋根を取り払い、雨に打たれながら入るお風呂を想像する。祖母に「濡れたんな…

睡眠不足のサカナ。最期に見る夢。

植物は昼に光合成を行い酸素を吐き出す。夜は呼吸で二酸化炭素を吐き出す。こう習ったときに、植物も寝るのかなと思った。別に光合成や呼吸が睡眠に関係あるわけじゃないけど、なんとなくそう思った。枯れてしおれる前に新芽の頃の夢を見るのか、雨が降らな…

駅の階段は水中に

今日、僕は駅の階段を降りていた。目の前ではロングスカートを履いたお姉さんがリズミカルに階段を駆け下りる。テンポはタンタンタンタンタンッ。スカートは膨らみ、そしてしぼむ。それを何度も何度も繰り返す。右足を宙に踏み出すとスカートは空気を孕んで…

見たまま感じるまま

-----水は透明だろうか 多くの人は「そうだ」と答えると思う。ではなぜ‘水色‘という色があるのだろうか。絵を描く際、見える風景に素直になれば水は無色透明のはず。 -----太陽は赤いか黄色いか では太陽は赤(外国では黄色)のイメージなのだろうか。実際は…

見てるようで見ていない

東京の高円寺の商店街を歩いていると建物が取り壊されていた。 「あれ、ここになにがあったかな」と考える。何度も通っているはずの道。しかしそこにあったはずのものを思い出すことはできない。 何度目だろう?と思う。更地になっている場所を見るとそこに…

大崎の赤い目 その2

前回の続き。 僕は大崎から五反田へ歩き始めた。 東京の人ならわかると思うが、大崎から五反田までの道のりは徒歩10分程度で人は多くないものの交通量は多くお店も多い。五反田に近づけば近づくほど通りの賑わいは増してゆく。そんな中で「大崎から五反田ま…

大崎の赤い目 その1

東京の大崎という街の高架下を歩いていた。 品川方面へ新幹線の高架下をテクテクと歩く。この品川方面というのがキモだ。戸越方面、五反田方面は街の賑わいが途絶えることはないが、品川方面となると人もお店も消えて、まさしく「道路」しかないのである。 …

ピンクの看板

僕はピンク色の看板のクリーニング屋はすべて同じ系列の店だと思っていた。 つまりピンク色の看板のクリーニング屋はすべてホワイト急便なのだと思っていたワケだ。これじゃまるで日本にはホワイト急便と白洋舍の2つのクリーニング屋しか存在していないよう…

「秘密」と「内緒」は違うのか

誰だって秘密を知ってしまうことはある。誰だって内緒にしていることはある。なんとも似てるようで違うこの2つの言葉。 あくまで僕個人の考えなのだけど、「秘密」には優越感が、「内緒」には劣等感が潜んでいる。 例えば ・自分は友達のNとXがこっそり付き…

はじめに

僕がたまに書いてた日記を文字に起こし、ブログという形で公開しようと思う。(しかし恐らくは過去のものと最新のものが入り混じって時系列はめちゃくちゃになるかと) なぜ日記を書くかというと、日々の生活の中で発される機会の無さそうな言葉を文字として…