縦裂FNO

日々、見るもの流れゆく物の例え。

2017年 10月16日~10月22日

10月16日(月)

会社は初めから休むつもりでいた。とりあえず朝はいつもどおりに起きて、いつもどおり顔を洗って水を飲んだけど、その後はベッドに戻って「本日体調不良の為お休みを頂きます」とメールを打った。家の中のどたばたとした朝の喧騒は、ちゃんと仕事へ向かう真面目な人間が居るからこそで、罪悪感は家の中にすら潜んでいると知る。再び目を閉じたものの二度寝はできない。

夜は人と会った。自分は料理が苦手だけれども、人が食べたり飲んだりしているのを見るのは好きだなと思った。人が食べている様子は罪悪感だったり後ろめたい気持ちを薄くしてくれる。食べることが好きな人は自分自身をちゃんと労うことができる人だ。

 

10月17日(火)

仮病開けなので体調悪そうな顔をして会社へ向かう。しかしなぜか本当体調が悪くなる。罪悪感も薄れる。「顔色悪いなおい」という上司の声で心が少し楽になる。

 

10月18(水)

隔週開催の早朝会議。8時前には会社に着いてグミを食べる。会議のときだけいつもグミを食べる。後輩が話しかけてきて「グミ食べる人ってストレス抱えてる人が多いそうですよ」と言う。「へぇ」と返して「んなこたねぇよ」と心の中で思う。

 

10月19日(木)

午前中から仕事で有明へ行く。同行した上司が「おれ、来月で辞めるから奢るよ」と言って味噌ラーメンを食べさせてくれた。本当はチャーハンが食べたかった。はなればなれ、別れはあっけなく。もう会うこともない。

 

10月20日(金)

土曜日出勤が確定していたことと、この日は夕方から会社の飲み会があったので木曜日みたいな気持で過ごした。飲み会では同僚が酔いつぶれて「おれは会社の奴隷じゃねーんだぞ!」と上司に向かって叫ぶ。帰り際、五万円を超える会計を上司が一人で払っていた。日頃から偉そうにしているぶんそれくらいは払って当然だと思う。解散後、雨降りしきる中、駅まで歩いたのち少しだけ人と会う。雨は歩幅を狂わせる。次は晴れた日に会いたい。

 

10月21日(土)

休日出勤。どうせすぐ帰れるだろうと思っていたからそこまで重い気持ちではなかった。しかし実際はトラブって昼すら食べれず12時間箱詰め。顧客に怒られ週明けに後始末をさせられることに。いや、いい訳でもなく本当に天災のようなトラブル。どうしようもなかった。災害に争う術はなし。責任は宙に浮いたまま。でもそれを知っているのは自分だけ。知れるのも自分だけ。伝わらないから意味は無い。帰り道、雨降りしきる中、落ち込んだ僕の目に映るのはレオタード姿のおっさんと警察。これも伝わらないが故の光景。物事ってのは、こちらから伝えてない場合勝手に感じとらないで欲しい。でもそんなことは無理。26時間ぶりの食事は胃を痛くした。

 

10月22日(日)

台風接近。朝から雨。というか今日も雨。ずっと雨。明日も雨。しかし冷蔵庫は空っぽ。スーパーに向かう途中、ガソリンスタンドの前を通りかかったときにまだ大学生くらいの若い女の子のアルバイト店員とフリーターっぽい男が豪雨の中、暇そうに雑談をしていた。真っ暗な夜に眩しい水銀灯。濡れて輝くガソリンスタンド。雨音は激しくて二人の会話は聞こえない。