縦裂FNO

日々、見るもの流れゆく物の例え。

雨の日の入浴

幼い頃、雨の日は早くお風呂に入る習慣があった。学校からの帰り道に少し濡れて、体が湿っぽいからだ。

ポツポツと雨音を聞きながら湯船に浸かっていると不思議な気持ちになった。屋根を取り払い、雨に打たれながら入るお風呂を想像する。祖母に「濡れたんなら早くお風呂に入りなさい」と言われても「お風呂に入っても濡れるよ!」なんて屁理屈を言っていた。どうせ濡れるんだから屋根なんてなくたっていいのにと思っていたのだ。

風呂に入っているとついつい考え事をしてしまう。考え事に熱中しすぎて、ボディソープを髪につけてしまった事数知れず。とんでもなく髪がキシキシになる。2度もコンディショナーをする。考え事への熱中具合が本当に酷いとシャンプーをしたのかさえ記憶が曖昧になる。そうして僕は念の為もう1度シャンプーをする。その途中で「あ、やっぱりさっき洗ったな」と気づく。「二度洗いは基本...」と女々しい事を自分に言い聞かせながら二度目のシャンプーを終える。

あとは体をタオルで拭くだけになる。最後にもう1度頭からシャワーを浴びる。「ドライヤー面倒だなぁ。誰か一瞬で髪が乾く装置とか開発してくれないかなー」とか思いながら風呂を出る。